○8月32日以降の世界と『えりしと』について。
世界観の項にて述べたように、この物語では8月32日に飛ばされ、永久に独りで8月の世界をさ迷い続けます。
その世界にはニンゲンはいません。
全てのニンゲンは9月に行ってしまったからです。
この物語は8月32日以降も、33日、34日と続き、永久に8月から抜け出すことができなくなった陽子の物語です。
これは夢だと泣き叫んでいた陽子ですが、決して覚めることはありませんでした。
陽子は恐怖の余り狂ってしまいました。
しかし、永久に終わらない8月の世界の中、狂い続けることもできませんでした。
8月100日、狂いきることを諦め正気に返りました。
8月2000日、絶望の底に落ちました。
8月30000日、動くものを発見しました。
誰もいないはずの世界で陽子は何者かと出会いました。
その者に「えりしとを知らないか」と尋ねられます。