-天使のデザイア- エピローグ
【最後の話】
巣から出した二人は
外の世界に出たあとも
私たちを恩人だと思っていました。
なにも知らないで。
知ろうともしないで。
見たこと、聞いたことを全てだと思う
そういったニンゲン。
私は大嫌いだった。
多くのニンゲンは、
自分が世界の中心であることを忘れています。
誰が何と言おうが
多くの人の各々の認識は
自分を中心に東西南北上下左右に広がっているでしょう。
なのに、それを忘れている。
自分が世界の中心じゃないと気づくことを
「大人になる」という方がいますが、
それは弱い大人です。
頑なに理想を信じ、
決して戦う勇気を忘れず
見聞きした情報を鵜呑みするのではなく
借り物の思考ではなく、
自らの意思で決断実行してこそ――
何万、何億、何京。
無限の時間をかけても
曲がらない信念と価値観を持つことを
美しいと思いました。
【妄想の少女の残した言葉】
泉を失った時、ハヅキの心は死んだ。
だけど、妄想の私が身代わりになった。
私は彼の中で生まれた。
彼を幸せにしてあげたかった。
最後の力を使ってアスペタクルの力に逆らった。
でも、もう大丈夫だよね、私がいなくても。
天使のデザイア - 妄想の少女と幻想の少女。 -
完了。