『双子のふゆきひいらぎ外伝』




∇視点・三人称 柊の部屋・夕方 16時34分 

 

 それはある日の放課後。
 いつもであれば冬雪と二人で一緒に家路をたどるはずの道。それを柊は一人で歩いていた。

 

「あたしはちょっと寄るトコあるから、柊は先に帰ってて。
 それと、遊びに出たりしたら駄目だからね。ちゃんと家で待ってなさいよ」

 

 そういって冬雪は隣のクラスの女の子とどこかに行ってしまった。
 「家で待っていろ」という言い回しが気にはなったが、特に予定があるわけでなし、
 柊はいつも通り家に向かっていた。
 すると突然目の前の路地から冬雪が現れた。手には大きめの紙袋を下げている。
「あれ、まだこんなとこ歩いてたの? まあいいわ、あたしの用事も終わったし、帰りましょ」
 そういって柊の先に立って歩き出す。
「冬雪……なんなの、その袋?」 
「家に帰るまで内緒よ」
 恐る恐るの問いはあっさり撥ねられた。

 

 家に着くと、冬雪は柊を連れて自分の部屋へ入った。
 鞄を投げるようにおろすとベッドにドスッと音を立てて座る。
「さって、どうしよっかなぁー♪」 
 柊の体がビクリと動く。
 冬雪がこのセリフを出したときは必ずよからぬことを考えている。
 今まではそうだったし、今も例外ではないだろう。
「んー、そうね、とりあえず柊、脱ぎなさい」 
「はあっ!?なんでっ」
「いいから脱ぎなさいっ、全部っ!」
 逆らっても無駄。それどころか逆らったら余計に何かされそうな雰囲気。
 渋々ながら柊は一枚一枚着ているものを脱ぎ始めた。
 同時に冬雪はさっきの紙袋から次々と何かを取り出してベッドの上に広げはじめた。
 黒っぽい布、白っぽい布。いや、布ではなく、何かの服のようだった。
「なんなの、それ……ねえ、冬雪……」 
 冬雪がくるりと振り向いて怒鳴った。
「とっとと脱ぎなさいよっ。下着も全部ねっ!」
 最後に残った下着を柊が脱ぐと冬雪が鉢巻のようなモノを持って柊に近づいた。
「ちょっと目隠しさせてもらうから。……大丈夫よ。他人が入ってきたりすることはないから。 
 そんなことしたらあたしだってタダじゃすまないもの」
 そういって冬雪は柊に目隠しを施した。

 

「ね、ねぇ………何するのさ」
 柊には冬雪の立てる衣擦れの音しか聞こえない。
 しばらく冬雪が部屋の中を歩き回り、柊の後ろでしゃがんだ。
「動かないでね」
「…んぅっ!?」 
 不本意ながら何度目かで慣れてしまった感覚。 
 柊のお尻の穴にイチヂク浣腸の容器を差し、中の液体を一気に注入する。
 一個だけでなく、何個も注入する。
 液体を注入されるごとに声を噛み殺す柊。
 やがて一箱ぶんの浣腸が全て空になったとき、冬雪の手が止まった。
「もっと入れたいけど、今日はこれしかないのよね。……一応、栓もしといたほうがいいか」 
「……は、んぅぅっっ!」 
 いつも使っているプラグを柊のお尻にねじ込むと冬雪は立ち上がってベッドに近づいた。
「最初はこれだったっけ……? 順番が複雑なのよね」 
 そういって冬雪はヒラヒラの白い布を手にとって柊に近づいた。
「ちょっと片足上げて。これを穿くのよ」
「……なんなの?」 
「いいから足あげなさい。ほら、転ばないようにここに掴まって」
 片足を上げて布に足を通し、もう片方の足も通す。
 白い布は大きく柊の下腹部を覆った。俗に言うドロワーズというやつだ。
「なんなの、これ……変な感じ……」 
「いいからいいから。次行くわよー」

 

 そうやって冬雪はゆっくりと次々と柊に服を着せていく。
 ヒザより上、太腿の真ん中くらいまでの真っ白なフリルつきのソックス。
 黒いビロードのようなしっとりした色合いのドレス。ところどころに白のフリルがあしらわれている。
 首にはドレスに合わせた黒のチョーカー。これにもフリルがあしらわれている。
 最後に頭にも白と黒のフリルつきのヘッドドレスがつけられた。
 流石に柊も自分がただならぬ服を着せられていることには薄々勘付いている。
「さてっ、これで終わりねっ。目隠しとるわよっ」
 しゅるりと目隠しが外されて柊の視界に光が戻る。
 そこへすかさず冬雪が部屋の隅から大きな姿見を持ってきた。
「なっ……なにコレ……」 
 ゴスロリファッション。日曜に原宿とかに行くとたくさんいるアレだ。
 それに身を包んだ柊が姿見のなかにはいた。
「いいでしょ。隣のクラスの友達から借りたのよ。柊なら絶対似合うと思って♪」 
「自分で着ればいいのに……もう……脱ぐよっ」 
 ドレスを脱ごうとモゾモゾし始める柊。冬雪は止める気配もない。
「あれ……なにこれ……脱げない……」 
 ドレスは背中で紐を結んで留めるタイプで、一度着ると自力では脱げない作りになっている。
 そのため、冬雪は柊を止めなかったのだった。
「ああ、そのドレス、自分では脱げないようになってるのよ」
「そんな……んぅっ!」 
 突然、柊の体が震えた。ゆっくりと服を着せたのでそろそろ浣腸の効果が現れる頃だった。

 

「い、痛いぃ……お腹が……」 
 一箱分の浣腸。大人であっても何回分の量になるのだかわからない。
 体の小さい柊なら尚更だ。
「はっ、ううっ、漏れちゃうよお……」
 柊は内股になって足をこすりあわせる。
 見た感じトイレを我慢している女の子にしか見えない。
「ちょっと、借り物なんだからね。衣装汚したら承知しないわよ」
「そんなこと……いっ……たって……ふぁ……ああっ!んうぅー!」 
 必死の柊を嘲笑うかのように腸内の浣腸液は柊の腸を荒々しく蹂躪する。
「いいわよ……柊……いい表情。その顔……好きよ……」 
 そう言いながら冬雪はカメラを取り出してシャッターを切り始めた。
「ふぁ……やめて……写真……はっ……ううっ……」
 柊は今までに無いくらいの便意と激しい腸への蹂躪でポロポロと涙を流している。
 冬雪はカメラを置いて柊に近づいた。
「えい」
 冬雪の右手が軽く柊の腹を叩いた。
「うわぁぁっ!あうっ、はあぁっ!」
 ほんの軽く叩いただけだったが、柊には相当な衝撃だったようで、柊は思い切り倒れてしまった。
「はうっ……ぐぅぅ……」 
 柊は上半身だけ起こして荒く息をしている。口からは涎も垂れ始めた。
「も、もう……だめ……出ちゃう……出ちゃうよっ!」
 流石に柊も限界が近い。そう感じた冬雪は柊に近づくと柊を抱きしめた。
「冬……雪?」
 腹痛に苛まれながらも呆気にとられる柊の耳元で冬雪が囁いた。

 

「いいわよ。思い切り出しちゃいなさい」
 刹那、柊の全身に電流にも似た衝撃が駆け巡った。
 同時に堰を切ったかのように柊のお尻の穴からどろどろに溶けた茶色い便液があふれだした。
「うあぁっ、ああっ、出てるっ、出てるぅ……」 
 いつもより少し高い声で柊が喘ぐ。ドレスで実際に出ているところは見えないが、
 冬雪がドレスの裾を捲ると確かに茶色に染まったドロワーズが在った。
「柊っ、気持ちいい!?気持ち良いんでしょっ!?」
 柊は冬雪に抱きしめられたまま半ば放心状態で叫んだ。
「き、気持ちいいっ、気持ちいいよぉっ!んうぅーーっ!」
 叫んでる間も排出が続いている。相当奥のほうまで薬液が行ったのだろうか。
 全身をビクンビクンと痙攣させて柊の排泄はそれからしばらく続いた。