『セーレコネクタ』


「ひーなーたーくーん?」

 窓の外から女の子の声が聞こえた。嫌な予感がしつつも放置するわけにはいかず、ひなたは二階の窓から外を見下ろした。

 隣に住んでいる『大好きな』幼馴染のセーレが嬉しそうに手を振っている。

 嫌な予感は見事に的中した。

 

 

 ひなたの部屋に上がりこんだセーレは、楽しそうに女の子物の洋服を紙袋から取り出しにこにこと笑っていた。

「セーレちゃん、なにするのさ、それー…」

「〜♪ ひなたくんが着るの♪」

「あう…」

 半分予想通りだっただけに、ひなたの肩はがくっと落ちた。

「もう…。僕、おとこなんだから、そういうのやだって言ってるのにー…」

「だってかわいいんだもん♪」

「むちゃくちゃなんだからー…」

 今日もセーレの玩具にされる。それでもセーレのことが大好きだったから、いつもついついと言うことを聞いてしまう。

 セーレに部屋から出てもらい、ひなたは言われた通り着替えた。スカートは何度か履かされたことあったが、いつまで経っても慣れない。ズボンと違い、股間に当たるものがなく、まるでなにも履いていないような違和感を覚える。

「〜〜っ…」

 お尻がすーすーとして、身震いした。

 こんなこと、セーレの言い付けじゃなかったら絶対に実行しない。セーレはひなたの気持ちに気づいているのか、いないのか。ひなたにはそれも分からなかった。

「着替えたー?」

「う、うん」

 ひなたが返事をすると、セーレは部屋に戻ってきた。ひなたを見るなり歓喜の声を上げた。

「きゃあああああっ♪ やっぱりかわいいぃぃっ! ひなた君持って帰りたいよううう」

「ふあああっ?」

 抱きつかれ、身体を撫で回された。

 男の子なのに可愛いと言われ、セーレが持って帰りたがっていると思うと胸が切なくなった。セーレのモノになったような気分だった。

「……っ」

 セーレの手がひなたのお尻に当たり、どきりとした。

(ふあ…)

 薄いスカートの布地は、セーレの手の平の感触をダイレクトにひなたのお尻に伝えた。

「〜♪ お尻、気になる…?」

「な、なんないっ」

「…そう?」

「へ?」

 ――パーンっ!

「にあっっ?」

 お尻を思いっ切りひっぱたかれ、ひなたは悲鳴をあげた。じんじんと叩かれたお尻の両山は熱を持って痺れていた。

「い、いたぁ…」

「か〜わいい声で鳴くんだぁ♪」

 可愛いと言われ、また耳まで赤くしてしまった。大好きなセーレにお尻を叩かれた。そんな倒錯がまた胸をどきどきとさせた。このままぎゅっと抱きしめられたい。

 だけど、男の子だから『抱きしめて』とは言い辛かった。

「恥ずかしい?」

「あ、あたりまえだよぅ…」

「ふふふ♪ かわいいかわいい♪」

 頭を撫でられた。

「も、もう脱いでいい?」

「すとりっぷ?」

「ちがぅ…」

 セーレはあっと思い出したように。ポケットから『なにか』を取り出した。

「そ、それなに…」

「〜♪ 今日はその格好のまま、これ使って外に遊びにいきましょ」

 

 

 ひなたが公園のベンチに腰賭けセーレの帰りを待っていると、突然頬に冷たい物が当てられた。

「はい、ひなたくん」

 セーレがジュースを持っていた。

「あ、ありがと…」

 ジュースを受け取り、軽く口に含んだ。冷たいオレンジジュースは甘くておいしかったけれど、心臓がどくどくして、胸が切なくて落ち着かない。

「ひなたくん、平気?」

「へ、へいきなわけないじゃんっ…」

 女の子の格好をしていることだけではない。今、お尻にはセーレの持ってきた変な『細長い玩具』が差し込まれていた。

 それが歩いたり、椅子に座ったりするたびにお尻の穴を擦って刺激した。お尻の穴に異物を差し込まれ、常に穴が開きっぱなしになっている。まるで排便している時のような切なさが永久に続いているように、お尻と背筋を痺れさせた。

「勃っちゃってるの?」

「だって…」

「ダメねぇ…」

「ひ、ひどいよぅっ」

 セーレはくすりと笑い、なにかのスイッチを取り出した。

「おしおき♪」

「んんっ?」

 思わず股間を押さえてしまった。

 お尻に差し込まれた玩具がぶるぶると振るえ始めたのだ。

(ふ…ふあ…お、お尻の…う、動いてるよぅ…へ、へんなかんじ…)

 トイレで大きい方をしている時の切なさがより強くなった。スカートの上から股間を握る両手の力が強くなってしまう。

「あーあ、前屈みになっちゃった♪ もちっと強くしてあげるね」

「んあああっ…」

 トイレを我慢していたのを一気に出したかのような刺激がお尻に走った。ただ、それは一瞬では終わらない。持続しての排泄、出しても出しても終わらない排便をさせられているような気持ちになり、ひなたは声を上げてしまった。

 お尻が熱い。性器がむずむずとした。出そうになる。

(だ、だめ……やだ…いっちゃう……お、おしりでなんかやだ…)

「はい、おしまーい」

「……へ?」

 お尻の玩具の動きを止められた。

「今日は一日掛けて可愛がってあげる」

 

 

 セーレに手を引かれ、ひなたはあちこちを連れ回されていた。

「…はぁ…はぁ……」

 何故か段々とおなかの具合が悪くなってきた。時折ごろごろと便意を訴える音がなり、我慢をするため、その度にひなたは立ち止まり両足とお尻の穴をきゅっと締めた。

「んっ…」

 きゅっと締めることで、今もお尻に差し込まれたままの玩具を締め付けてしまい、ひなたは顔を赤くしてしまった。

「ね、ねえ、セーレちゃん……な、なんか、おなかいたい…」

「だってさっきのジュース、下剤いれたもん」

「げ、げざっ……な、なんでっ…!」

 あまりの非道い真実にひなたは絶句してしまった。下剤を盛るなんて冗談でもやりすぎだ。今だってもう漏らしてしまいそうなのだ。

「〜♪ もじもじするひなたくんが見たかったもん♪ 可愛い♪」

「や、やだ…もう帰る…」

 スカートのひらひらがまた寒気を呼び、それが一層お尻とおなかを苦しめていた。

「あーっ! フツー、女の子とのでーと中に帰るとか言うー?」

「ぜ、全然フツーじゃないよぅ、こんなの…」

「…そういうこというの?」

 セーレがスイッチを取り出したのを見て、ひなたはぎくりとした。

「だ、だめ! い、いまはだめっ…」

 ただでさえ、おなかがごろごろと鳴っているのだ。スカートも薄く、さっきからお尻が冷え便意が強まっていた。そんな状態でスイッチを入れられたら大変なことになる。

「どうしてだめなの?」

「だ、だって、おなかが……痛い……から…」

「ふ〜ん? 結構、下剤効いてるみたいね? でも、これはおしおき♪」

 ――スイッチが入れられた。

「あっ…ああっ?」

 お尻に差し込まれた玩具がまた動き始めた。また、あの排泄感が始まった。

 ――本当にスイッチを入れられた。

 両手でお尻を押さえてしまう。玩具がお尻に与える排泄感のため、ひなたは本当に漏らしているのでは、と背筋が冷たくなった。

「だ、だめっ…出ちゃう……いっ…?」

 おなかが激しく鳴った。

 このままではお尻からだけでなく、精液も出してしまいそうだった。

「どっちがでるの? お尻? せーえき?」

「りょ、りょうほう……ゆ、ゆるして…」

「反省した?」

「し、したぁ……」

 セーレはくすりと笑い、スイッチを切った。

「はぁ…はぁ……」

 お尻の玩具は確かに止まった。それでも下剤により齎された便意は、ひなたのおなかを重く圧迫していた。お尻の穴も今の刺激でじんじんと痺れていた。

「で、でも、つらいよぅ……げ、げざいってひどいよ…」

「泣き言いわないの。あとで気持ちよくしてあげるから」

 

 

 公園に戻りベンチに座った時、ひなたはもう身体に力を入れることもできなかった。ぐったりとセーレにもたれ、荒い息を吐いていた。

「あらん。ひなた君、顔まっか?」

「あ、あたりまえ…じゃん……」

「どーして?」

「だ、だって…朝からスイッチ入れたり切ったり繰り返すんだもん……お、おなかだって……もう、我慢できないのに……」

「ふふ♪ 私の前でおっきいほう出したい?」

 意地悪くセーレに聞かれると、ひなたは目をそらしてしまった。

 早くトイレに行きたいけど、セーレに出すところ見られるのは怖かった。汚いものを出して、嫌われたり、臭いで顔を顰められるのも、恥ずかしいのも怖かった。

 だから、早くトイレに行きたいのに、なにも言えなくなってしまった。

「〜♪ まだそんな意地張る余裕あるんだ?」

 セーレは冷たく言い、スイッチを入れた。

「ああああっ」

 何度となく繰り返されたお尻への責め。もうやめてという元気もなく、ひなたはただただセーレにしがみ付いて喘ぐだけだった。

 一回も射精すらさせてもらえない。いつもぎりぎりでお尻への責めが止まる。

「はい、おしまーい」

 そしてまたスイッチを止められた。

「どう?」

 なにも考えられなくなってきた。

 胸が切なくて、おなかがごろごろと鳴っていて、セーレに抱きしめられたくて、可愛がられたくて、でもそれを素直に言うこともできなかった。

「だまってるなら、このままずっと我慢させてようかな〜?」

「や、やだ…」

「じゃあ、なんとかいってみて?」

 本当はもういきたい。

 トイレだっていきたい。全部見られて、セーレにそれでも愛してもらいたかった。

「……ぃ…」

「なーに? ちゃんといって?」

「せーれちゃんがすきなのにぃ…」

「―――?」

 自分でなにを言っているのだろうと思った。セーレにお酒を飲まされた時のように、頭が熱くなってぽーっとしていた。

「ひなたくん、私のこと好きなんだ?」

「…ぅん…」

「ふ〜ん? ま、そうだと思ってたけど。ひなたくんが私に釣り合うと思う?」

「―――」

 胸を杭で打たれた気分だった。

 遊び道具にしてもらうのが精々だと自分で分かっていたから。がっかりはしたけど、涙は流れなかった。遊び道具でいいから遊んで欲しかった。

「あ、ああ、もう。暗くならないで? ちょっと意地悪しただけだから。ね?」

「ん!」

 ぎゅっと頭を抱きしめられた。

 セーレの胸に顔をうずめるような形になり、暖かかった。おなかはずっと痛かったけれど。下剤による便意は今もおなかを鳴らしていた。

「…セーレちゃん…もう許して……へんになっちゃう…」

「かぁいんだぁ〜…(ぽ〜…)」

「せ、せーれちゃん…許して…?」

「あ、そ、そうね〜。じゃ、木に手ついて、お尻こっちに向けて?」

「う、うん…」

 ひなたは言われた通り、木に手をつきお尻をセーレの方へと向けた。セーレは遠慮もなくスカートを捲った。

「……っ」

 スカートを捲られ、お尻が風に晒された。なにも履いていないような頼りない感覚に、ひなたは身震いした。

「男の子でもスカートめくられたら恥ずかしいんだ? ぱんつもずらすね〜?」

「ん…」

 下着もずらされ、ひなたは公園でお尻を丸出しにさせられた。

 お尻を見られるのは初めてではない。この変な玩具を入れられる時も、今までも何度か見られた。だけどやっぱり恥ずかしい。セーレ以外には絶対に見られたくない。男同士でお風呂に入るのだって恥ずかしい。

 ――つぷ。

「ふあっ?」

 背筋がぞくっとした。

 お尻の穴から少しずつ玩具が抜かれていく。トイレを我慢しているときにぬかれると、本当に排泄しているような快感があった。一緒に漏らしてしまわないよう、お尻の穴をきゅっと締めた。絞めていても、玩具はぬるぬるとお尻から抜けていく。

「そのまま動かないでね?」

 またお尻になにか悪戯される。そう思っていると細いなにかを差し込まれた。

(こ、こんどはなに……おなかキツいのに…)

 細いなにかは根元まで差し込まれたかと思うと、そこからじわっと冷たいものが広がった。そして、その『なにか』はすぐに引き抜かれた。

(な、なにいまの…?)

 心なしかおなかが重く感じた。鈍痛を覚えている。

「まだ、動かないでね?」

「ん…?」

 そしてまた同じようにお尻に細いものを差し込まれた。ひやっと冷たいものがお尻の穴から広がっていく。

「ね、ねえ、なにしてるの…? おなかいたい…」

 おなかは一層便意を催していた。お尻の穴は痺れ、ひくひくと震えているのが自分でも分かった。

「カンチョーしてるの」

「か、かんっ……?」

 カンチョウ。

 男子同士でよくやる悪戯の『カンチョー』が頭に過ぎったけど、今されたものはそんなものじゃない。

「な、なに…?」

「だからカンチョー。そろそろ効いてきたんじゃない? 二個もいれたんだし」

 浣腸なんてしたこともされたこともない。だけど、便秘をした時に使う薬というくらいの認識はあった。そしてそれは恥ずかしいことだとも思っていた。なんでそんな浣腸を公園で大好きなセーレにされてしまったのか。

「んあっ? な、なにこれっ…」

 ――激しい便意の波がきた。下痢した時の比じゃない。

 全身に鳥肌が立つような、こんな強烈な便意は生まれて初めてだった。

「な、な、な……」

 膝が震えた。とても三分と耐えられるようなものではなかった。

 今までどんなに下痢とかをしても、我慢できずに漏らしてしまうほど強烈なものはなかった。だけどこれは違う。気を緩めるともう今すぐにでも決壊してしまう。

「ふふ♪ ね、ひなたくん? カンチョー、はじめて?」

「あ、ああ、あたりまえじゃんっ…な、なにこれ…が、がまんできな…も、もれちゃ…」

「カンチョーで悶えるひなたくんってかわいいね」

「うううっ…」

 もう我慢できない。

 随分前に飲まされた下剤だってまだ効いていたのだ。我慢できず、排泄してしまおうとお尻の穴を開いた時だった。

 ―――――ずぶっっ!

「んああああっ?」

 お尻の穴をさっきの玩具が強引に押し広げ、ズブズブと入り込んできた。

「……ぁ…ああっ……!」

「出そうとした時に、物入れられるのってどんな気分? 感じた?」

 今度はぬるぬると玩具が引き抜かれていく。

「うぅぅ……」

 お尻に差し込まれた玩具が少しずつ抜けていくと、排泄感を覚えてしまった。知らずに涙と涎が零れた。

 浣腸されて排便欲求が切羽詰まっているひなたにとっては、なにかがお尻から抜けていくのは気持ちいい感覚でもあった。

「うぅ……」

 でも完全には抜かれない。先の方まで抜けてくると、またなんの予告もなく根元まで押し込まれた。

「…あああっ!」

 そして、また引き抜かれる。

 差し込まれる。

「〜〜〜〜!」

 ひなたは泣きながら、だけど甘く喘いだ。

 

 

 言いなりになるひなたをイジめていると、段々とセーレもサド気を覚えてきた。

「あ…あんっ…」

 ずっと、ずっとひなたのお尻に玩具の出し入れを繰り返した。

 いつの間にかひなたはおしっこ漏らしていて、下着をびしょびしょに濡らしていた。アンモニアの刺激臭がする。

(おっきいの出すときには、おしっこも一緒に出たりするしね。浣腸されてる状態で、お尻にこんなの出し入れされたらおしっこくらいもらすのかな)

「うぅ……!」

 ひなたは玩具にあわせて喘ぎ声をあげる。

 いくら抜く時に排泄感を覚えて気持ちいいとは言っても、何度も出し入れされたら辛いだろう。浣腸してから随分時間も経っている。

 また、思いっきり玩具を突き入れた。

「はぅっ……?」

 ひなたはお尻の両山をぴくぴくと震わせていた。悶絶する直前なのだ。

 もう抵抗もロクにない。入れるのも抜くのもスムーズ。ぬるぬると滑る。便意も限界のはずだ。

「出したい?」

 こくこくとひなたは涙を流して何度も頷いた。

 なんでもいうことを聞く幼馴染のひなた。それがとても可愛らしいと思ったのだ。

 セーレはゆっくりと玩具を引き抜いた。

「ふぁ……」

 ぬるぬる、ぬるぬると玩具をゆっくりと抜く。玩具のでこぼこを通り越すたびに、ひなたのお尻は広げられまた可愛く喘ぐ。

(やっぱり、排泄してるように感じて気持ちいいのかな?)

 玩具の最後のでこぼこがお尻から抜け切った。

「〜〜〜〜っっ!」

 抜けると同時、水っぽい大きな音を鳴らして、お尻の穴から茶色い軟便が溢れた。

「あぅぅぅっっ……!」

 びちゃびちゃと、ひなたの便液は公園の砂の上に吐き出されていく。

 いっぱい、よくこんなに入っていたなとセーレが関心するくらい、ひなたは排泄を続けた。

 地面に茶色の山を作っていく。だけど柔らかいから、すぐに崩れて地面に広がっていく。やっぱりにおいはあった。

「ううっっ……!」

 ひなたが呻くと、お尻の穴から『ぶっ……!』と音が鳴って塊が落ちた。

 その後、今度はどろどろとした便がお尻の穴を広げて出てくる。

(におい、結構きついかも…)

 腸の奥にあった便が出てきたようだ。

「ちょっとにおうよ?」

「……っく、ひっく………」

 意地悪く言ってやると、ひなたはついに泣き出してしまった。

 

 

 公園もすっかり暗くなってきた。

 ひなたはベンチに座りながら、セーレの身体にもたれていた。

「なきやんだ?」

「…泣いてない……」

「あんあん鳴いてたじゃん」

 今日されたことを思い出した。

 女装させられたこと。お尻を叩かれたこと。浣腸されたこと。排泄姿まで見られたこと。恥ずかしい姿をたくさん見られたことを思い出し、胸がきゅんと切なくなった。

「かわいいんだから〜♪」

「ん…?」

 ぎゅっと抱きしめられた。

 セーレのことが好き。

 好きだから本当はイジめられるのも好き。だけど、イジめてと言うのは、まだまだ恥ずかしかった。

「嫌がってるふりしてるとこを、無理やり非道いことされるの好き?」

 ひなたは首を横に振った。

「じゃあ、家に帰ったらもっと楽しいことしてあげるね?」

 

 

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