『逆サムライスピリッツ』
壱日目 捕獲
「さて……」
暗い暗い、陽光も届かぬ屋敷の地下。
洞窟状の其処は天井からは水滴が滴り、その湿気りにより石には黴が張りつく。水と黴の匂いが鼻についた。
上半身を緊縛され、土の上に転がされている閑丸。其の傍らにリムルルは立つ。
「さて、傘小僧くん。君、鬼について何か知ってるでしょ? 知ってる事を全部白状したら良し、隠し立てするならあたしは君を痛々しい拷問に掛けなきゃいけないの」
「…………」
閑丸はリムルルから目を背ける。何も答えない。
「ね? 素直に教えて。絶対悪いようにはしないから」
「…………」
それから幾らか時が過ぎる。
たった二人しかいないこの場所に鳴る音は、天井から滴る水滴のみ。
閑丸は僅かに開口する。
「……ごめんなさい。言えないです……」
一言。
再び洞窟内には沈黙が戻った。
リムルルは暫く思案し、そして言った。
「……そう。じゃ、仕方ないね」
「ぁ……!」
それまでずっと沈黙を守っていた閑丸も、リムルルが閑丸の股間に手を伸ばすと流石に身を捩って抵抗し始めた。
「暴れたって無駄なんだから大人しくしてて!」
上半身を縛られた閑丸は逃げられない。
「…あ……!」
リムルルは閑丸の両足を大きく開脚させ、上半身に押さえ付け、そのまま括り付けた。閑丸は股を開き、下方に尻を突き出すような体勢になる。
「……だ、だめ、こんな格好………! んっ……!」
閑丸は顔を真っ赤にして、身を捩って抵抗する。
「おとなしくして……!」
「〜〜〜〜!! は、離してください!」
いつまで経っても閑丸は抵抗を止めない。埒が開かないと考え、リムルルは腰に常套してある短刀を掴み………。
「はうぅっ……!」
本気で柄を閑丸の尻穴に突き立てた。
「…あ…あぁっっ………!」
開脚させていたのだ。
全くの無防備だった閑丸の肛門に、短刀の柄は履物ごと減り込んだ。
「……ぁ……あぁ………!」
普段では鍛えられる事のない場所。
閑丸はまともに尻穴への攻撃を受け、息を切れ切れに悶えている。脳天まで衝撃が走ったのだろう。
閑丸がびくびくと震える度に、同じく尻穴に差さった短刀も震える。
「ん?」
閑丸の履物の前の部分に染みが広がった。
性器を中心に染みが広がり、裾から腿にかけて黄色の水が流れ落ち始めた。
失禁しているのだ。
元々、尿意を耐えていたのかもしれない。其処に突如、尻穴への強烈な直撃が入れば失禁してもおかしくはない。
「ふぁ…………」
顔を紅潮させ放尿する閑丸。
下半身は濡れ、辺りに尿の匂いが充満する。
リムルルは短刀を閑丸の尻から引き抜いた。
「はぁ…!」
ずるりと柄が抜ける時、閑丸は甘く喘いだ。快感を感じたか。
抜いた柄の部分を鼻に当て、リムルルはその匂いを嗅いでみた。つん、と独特の刺激臭が鼻についた。
短刀を一閃する。
「あ……!」
閑丸の履物に切れ目が入り、破れ落ちる。
股間を覆う物は薄い布で作られた褌だけ。本来白であるはずの褌も、今は尿に濡れ黄に染まっていた。
尻穴の部分を覆う布は、未だ肛門に減り込んでいる。それにより、褌の細い布は閑丸の小さな尻の谷間に幾分喰い込んでいた。
リムルルは懐から竹で作られた筒を取り出した。
筒の先端には尻穴に差す為の細い差込口があり、取っ手には中身を押し出す棒が備わっている。
浣腸だ。
浣腸を目にした閑丸は顔を青くする。
「…そ、それ……!」
「知ってるの? された事ある?」
閑丸は首を横に振る。
「とりあえず、お尻の中を綺麗にしとこうと思うの」
「…ぁ……!」
褌の尻の部分の布を掴み、横にずらす。
自分でもそう見る事はないであろう、肛門が空気に晒される。閑丸の呼吸に合わせ、其れはひくひくと収縮していた。
リムルルは浣腸の先端を閑丸の肛門に当てる。
「だ、駄目っ………!」
閑丸が身を捩っても、開脚されたまま緊縛されたこの体勢では逃れられない。リムルルが僅かに力を込めて浣腸を押すと、先端は苦もなく閑丸の肛門に埋没した。
中身を押し出す取っ手を掴むリムルルに、閑丸は切羽詰った声をあげる。
「ま、待って……! 他の事ならなんでもします……! それだけは許してっっ!」
「じゃ、知ってる事を全部喋る?」
「それは………」
閑丸は口篭もる。
そして沈黙する。
「じゃ、仕方ないね? 入れるよ?」
リムルルが浣腸しようとすると、いよいよもって閑丸は声を荒げた。
「ま、待って! 待って……!」
「でも知ってる事は言えないのでしょ?」
「そ、そうだけど……! お願い……! それだけは許して…ください…!」
必至に哀願する閑丸を見てリムルルは少し考え、浣腸を差したまま、短刀で閑丸の両手を縛る紐を切り取った。両手が自由になっても、両脚や身体を縛られた閑丸はどの道逃げられない。
続けてリムルルは閑丸の褌を切り落とす。小さな性器が露出した。
「自慰をして……それで許してあげる」
「え?」
「ただし二回。ちゃんと射精できたら、浣腸は考えてあげる」
「……ん………ぁ………!」
閑丸は開脚させられたまま、唯一自由である両手を用い、己の未発達の性器を擦り、自慰を続けていた。
開脚という、不自然な体制での自慰。其の為、股関節には無理な力が加わっているのだろう。閑丸は苦悶の表情で自慰をしている。
「…んぅっ……!」
びくんと腰が浮き、性器から精液が迸った。
白い其れは岩肌の上に飛び散る。
精液を吐く度に、閑丸は得も言えぬ恍惚さと羞恥に満ちた表情で、身体をぐったりと射精するに任せていた。
「まず一回。もう一回いける?」
「…はぁ……はぁ………む、無理です……………もう許して………」
「そう………じゃ、可哀想だけど浣腸するよ?」
リムルルが浣腸の取っ手を押さえようとすると、閑丸は切羽つまった声をあげる。
「ま、待って! や、やります!」
慌てて己の萎えた性器に手を伸ばし擦る。
「……ん…!」
擦っても擦っても、一度精を放った性器は簡単には勃たない。
リムルルは閑丸の肛門に差したままの浣腸を回転させた。
「…あっ……!?」
肛門への刺激に閑丸は喘ぐ。リムルルは浣腸を押し、回し、引き、閑丸の尻穴に刺激を与え続けた。
萎えた性器が僅かにその頭を持ち上げ始めた。
「……はぁ………はぁ……………んっ……!」
二度目の精液が迸る。
一度目よりも遥かに量がすくないが、それでも射精はできた。
「…はぁ……はぁ……」
二度の無理な射精により、閑丸は全身の力を無くし、ぐったりと天井を仰いでいる。
「お疲れ様、大丈夫?」
リムルルがそう聞いても、閑丸は答えない。呆然としている。
完全に脱力していた。
「…………」
「……え…?」
リムルルは容赦なく、閑丸に浣腸を始めた。
「あ、な、なんで………! に、二回やったら許してくれるって………!」
突然の尻穴からの液体の侵入に、閑丸は身を捩って抵抗するが、二度の射精により脱力した其の力は弱い。
「ごめんね。あたしはどうしても君から秘密を聞き出さなきゃいけないの。その為なら何でもする……。嘘だってつく」
「そ、そんな……! ん……!?」
リムルルが手に力を加えるだけ、閑丸は浣腸される。リムルルが最後まで手を押しきった時、筒の中の液体は全て閑丸に浣腸されていた。
空になった浣腸を閑丸の肛門から抜いて傍らに置き、リムルルはじっと様子を眺めた。
「……うぅ……!」
閑丸の腹が低く鳴り、緊張を持って身体の動きが止まった。いや止まったというよりは、震えている。
便意を催しているのだろう。
リムルルは閑丸の股のすぐ前に腰を下ろし、じっと其の肛門を見つめて待った。激しく収縮している。
大きく開脚された体勢のまま緊縛された閑丸の性器や肛門を隠すものは何もない。
「あぁ……駄目………出ちゃう………出ちゃうよぉ…………!」
ぶるぶると震え、必至に肛門を閉じようとする閑丸。が、既に脱力した閑丸が、浣腸により迫り来る便意に耐えられる筈などない。
「あ、あぁ……!」
閑丸の肛門がぐっと押し開かれた。
「だ、駄目ぇ! 見ないでっっ!
「……!」
リムルルは思わず目を見張った。
湿った音を鳴らし、閑丸は脱糞し始めた。
「ああああっっ……!」
浣腸で溶かされた茶色の汚液が、閑丸の肛門から噴き出す。
耳を覆いたくなるような、もしも己が鳴らしたなら羞恥で死んでしまうかのような音を立て、閑丸は排泄する。
「うぅ〜……!」
顔を耳まで赤く染め、閑丸は羞恥に耐えるように目を閉じている。
鼻につく便の臭気。
便と共に放屁の音も辺りに響く。
漸く終わりを迎えつつあった閑丸の脱糞。
「……ぁ…」
だが、リムルルは側に置いてあった二つ目の浣腸を閑丸の尻に差した。
先程よりも遥かに大きい。家畜用の浣腸だ。
もしも全部が浣腸されたなら、腸の奥の便までひり出すだろう。
「んぅっ………!?」
リムルルは取ってを押し込み、再び閑丸に浣腸する。
押せば押すだけ浣腸できる。
「ああああっ!?」
閑丸の腹が僅かに膨らみ始める。それでも、まだ浣腸の中の溶液は十二分に残っている。
「……だ、駄目……もう入らない………出ちゃう……!」
閑丸は頭を振って悶えるが、浣腸の差込口は太く、其れは閑丸の尻穴の栓の役割も果たしていた。
徐々に浣腸を押すのにも抵抗が生まれてくる。
「はぅ……!」
最後まで浣腸しきったリムルル。
閑丸の腹は膨らみ、内部からは轟きが鳴っているが、栓の役割を果たしている浣腸の為排泄する事もできない。
「うぅ……く、苦しい………!」
最早抵抗もせず、ぐったりと苦痛の音をあげる閑丸に、リムルルは良心の呵責を覚えた。
そして、じっくり時間を掛けて秘密は聞き出せば良いと自分に言い聞かせ、閑丸には排泄させてあげようと思った。
ゆっくりと浣腸を抜く。
「はぁぁぁぁぁぁぁ…………!」
噴水のように、閑丸の肛門から水が噴き出した。濁っていない。透明の液体だ。閑丸は排泄しながら喘ぐ。
「うぅぅぅ………!」
が、段々と茶に濁ってくる。
一回目の浣腸ではひり出せなかった腸の奥の便が出てきたのだ。
排泄される便に水気が減ってくる。
「んっっ!?」
軟便が肛門から溢れた。
強い臭気がリムルルの鼻腔を擽る。確か腸の奥にある便は匂いが強いと何処かで聞いた覚えがあった。
壱日目終了